朝霧の日はよく晴れる

2018.11.16

この仕事をしていますと地鎮祭日や上棟日、基礎を打設する日など
その日の天候や気温を気にかけることが多くあります。

 

そのため、毎日天気予報とにらめっこをしております。

 

今ではテレビやインターネットで簡単に一週間先までの天気を
知ることができますが、昔はそのような手段はありませんでした。

 

私のいる飛騨地方では古くからその日の天気を知る言い伝えがあります。

 

「山が近く見えると雨、遠くに見えると晴れ」
「お日様やお月様が笠をかぶると雨」
「朝霧が出た日はよく晴れる」

 

そこに住まう人々が長い間培ってきた体験や経験から言い伝えが生まれました。

 

この季節、飛騨地方では実際に朝霧が立ち込め、雲海となる程です。
シンと張り詰めた空気の中、白い霧がかかる日は晴天となります。

盆地であるこの地域は夜間の放射冷却により、冷たくなった空気が重さを増し
山の斜面に沿って流れ下り盆地の底に溜まります。

 

それが霧となり私達に
その日の天気を教えてくれるのです。

 

朝の工事が始まる頃、
職人さん達が「今日は霧が出ているから晴れるな」と
今でもそんな会話が聞こえてきます。

 

by shinada